


施工年による「石綿非含有」の正しさは100%未満
石綿含有保温材の製造期間は1940年~1979年とされています。
石綿含有保温材のひとつである石綿含有珪藻土(けいそうど)保温材の最終製造年は1974年とされています。
ところが、1983年竣工のけいそう土保温材の分析結果が石綿含有でした。
すくなくとも9年間保管されていた石綿含有製品が使われたのでしょう。
石綿含有保温材はレベル2で、石綿含有率が高く、破壊すると飛散性が高い石綿含有建材とされています。
目の前の保温材は、とりあえず、石綿含有として扱う方が安全です。
統計的に妥当な施工年による「石綿非含有」の判断から身を守る
2006年以降に着工した建物は、丸ごと「石綿非含有」と判断してよいとされています。
大阪府の石綿事前調査書面の別表3では、「石綿非含有」の判断根拠として「石綿含有製品製造期間」が選択肢として用意されています。
この判断基準は統計的には妥当かも知れませんが、目の前の疑わしい建材が長期在庫の石綿含有製品ではないとは言えません。
更に、石綿含有製品製造期間を公表しているメーカー以外の製品かも知れません。
分析をしないで「石綿非含有」とされている、目の前の疑わしい建材は、とりあえず、石綿含有建材として扱うことが自衛手段です。
調査者は、石綿含有製品製造最終年から着工年や竣工年の年数、製品裏面印字、追加の分析で正しさ100%を目指します。